接触角ヒステリシス

接触角ヒステリシスとは、前進角と後退角の差と定義されています。

前進角はぬれていない側に拡がっていくときの接触角で、後退角はぬれていた側に引っ張られるときの接触角となります。

具体的にはどのようなものか、順を追って説明していきます。

前進角(拡張)

拡張収縮測定における前進角は、平衡状態となった状態から液を加えていった際の端点が動かない最後の状態における接触角をいいます。
そのため、初期液量を作成して固体試料に付着させた状態からさらに液を吐出し、液を増やしながら測定します。

拡張収縮法の拡張時に測定する前進角
測定値(前進角)
項目
左側
右側
前進角 θAdv.
θL ・・・・・・(1)
θR ・・・・・・(2)

後退角(収縮)

拡張収縮測定における後退角は、平衡状態となった状態から、液を減らしていった際の端点が動かない最後の状態における接触角をいいます。
そのため、通常は拡張測定終了後の状態から液を吸引し、液を減らしながら測定します。

拡張収縮法の収縮時に測定する後退角
測定値(後退角)
項目
左側
右側
後退角 θRec.
θL ・・・・・・(3)
θR ・・・・・・(4)

ヒステリシス(拡張収縮測定)

拡張時の左右それぞれの角度(前進角)と、収縮時の左右それぞれの角度(後退角)の差が、拡張収縮測定による『接触角ヒステリシス』となります。

ヒステリシス
項目
左側
右側
ヒステリシス
(前進角 - 後退角)
(1) - (3)
(2) - (4)

前進・後退角(傾斜)

傾斜測定では、前進・後退角は、試料を傾けて液を滑落させることで求めます。
斜面の下側はこれまでぬれていない面にぬれていくために前進角となり、上側はぬれていた面に引っ張られていくために後退角となります。

傾斜法で測定する前進・後退角
測定値(前進後退角)
項目
後退角 θRec.
前進角 θAdv.
接触角
θL ・・・・・・(5)
θR ・・・・・・(6)

*図のθLが後退角、θRが前進角となります。
*実際の測定では装置全体が回転するため、画面上試料は傾きません。

ヒステリシス(傾斜測定)

傾斜面の下側角度(前進角)と、傾斜面の上側角度(後退角)の差が、傾斜測定による『接触角ヒステリシス』となります。

ヒステリシス
項目
前進角 - 後退角
ヒステリシス
(6)-(5)
*このページで使用している図では、便宜上左右同時に端点が移動していますが、実際の測定では左右別個に動くことがあります。
対象商品:拡張収縮測定
LSEシリーズ+オートディスペンサ(LDA-100)
対象商品:傾斜測定
LSE-Bシリーズ+傾斜ユニット(TBU-100)


表面自由エネルギーで有名な北崎所長からの寄稿文